就活をしていると、気になるのが給与面と待遇面です。頑張って就職しても、自分が生活するだけで精いっぱいになるような給与である、あるいは給与は高いけれど仕事の拘束時間が長いと虚しくなりますよね。だからといって、新卒でいきなり高収入を狙うには、専門的なスキルや知識が必要となり、容易ではありません。そこで現在増えているのが、高収入を狙える新卒タクシードライバーです。ここでは、なぜタクシードライバーが高収入を狙えるのか、おすすめポイントと合わせて解説していきます。

はじめに、「高収入を狙える」と言っている新卒タクシードライバーと、一般企業の初年度の給与には、実際どの程度の差があるのかを説明します。

初年度の給与は、学歴が高いほど高い傾向にあります。令和元年の厚生労働省の調査では、最終学歴が大卒の場合の平均初任給は、約21万となっています。それに対し、タクシードライバーは基本歩合制なので、初任給は給料保証されていることが多く、その額約30万となっています。

この時点で「タクシードライバーすごい！」となるかもしれませんが、この給料保証は3か月頃までとなっているので、4か月目からは変わってくることを忘れないで！

しかしそれを考慮しても、初年度の年収を見ると、大卒で一般企業に就職した場合は約250万、タクシードライバーに就職した場合は約350万と、100万も差があるのです。

この100万には、タクシー業界ならではの歩合制が大きく反映されています。そのため楽をしてしまうとこれ以下になり、頑張ればこれ以上の給料も狙っていける、自分次第のところがあります。

都会や地方の人口差から生まれる給料差はあるものの、スキルなしで初年度の年収がこれだけ見込めると、かなり夢がある職業といえますね。

新卒でタクシードライバーが選ばれる最大の理由は、前述した高収入が狙えることにあります。しかし歩合制で高収入を狙うのであれば、タクシードライバー以外に営業の職もあります。

ここで説明したいのは、タクシードライバーの魅力がこれだけでないということ！この仕事には様々な魅力がありますが、その中でも注目されるポイントを紹介します。

◆第一種運転免許があればＯＫの資格取得支援制度

タクシードライバーの求人案内を見ていると、「年齢不問・未経験者歓迎・経験不問」と当然のように書かれています。資格の欄には、「要普通自動車免許（取得後3年以上）」のみの記載。

つまりだいたいの人が取得する資格で、応募資格を得られるのです。最近は「ＡＴ限定」で免許取得する人が増えてきていますが、もちろんそれでもＯＫ！

しかしタクシードライバーとして必要な資格は「第二種運転免許」です。これはなんと採用後に会社が「資格取得支援制度」として費用を負担して取得させてくれるのです。
この免許の受験資格が、第一種免許取得後3年以上経過していること・満21歳以上であることなので、それらの条件を満たしておけば問題ありません。

また会社が負担した費用は、基本的に返金する必要もありません。ただし既定の期間を待たずして退職した場合や、何度も試験に落ちた場合は返金を求められることがあります。

資格取得にもお金がかかるので、この制度は就職を決める一手になるのです。


◆タクシードライバーは離職率が低く、働ける期間が長い
就活をしているときに、離職率を調べたことがありますか？給与面・待遇面はよく調べるのですが、求人情報にもあがってこない離職率は見落とされがちです。

実は、新卒者の就職後3年以内の離職率は、大卒で32.8％と非常に高いのです。特に従業員数の少ない小さな企業になればなるほど、離職率は高くなっています。厳しい就活を乗り越えても、結局離職してはやり直しになっていまいます。しかも短期間で離職するという経歴は、履歴書上不利になります。

その点、タクシードライバーの離職率は5～15％と半分以下なのです！新卒で離職していく人が約3割もいる中で、この数字は驚異的です。

それに加えて、タクシードライバーは定年後の再就職先に…と考えられるほど、長く働くことができるというメリットまであります。会社規定で定年はありますが、雇用形態を変えて働くことができるので、定年後もバリバリ働きたいと思うかもしれない！という人は、再就職活動の手間も省けますよ！

◆充実した研修制度で安心して仕事ができる
タクシードライバーは、基本的に個人で行う仕事です。そばに先輩や上司がいてくれるわけではないので、不安に思う人もいるかもしれません。

しかし、そこは充実した研修制度でしっかりとカバーしてもらえます！入社し、無事に資格を取得したら、次に待っているのが研修。

運転する上で知っておくべき法令、接客時のマナー、機器の取り扱い方法など基本的なことから丁寧に教えてもらえます。そして重要なのが、同乗研修です。実際に現場に出て先輩の助手席に乗せてもらい、仕事を教わります。

研修内容や期間は企業によって異なりますが、研修期間は20～30日設けている会社が多いようです。これだけ手厚いと未経験でも安心して仕事に取り組めそうですね。

どんな仕事にも向き・不向きがあります。高収入を狙いたいから！とこの仕事を選んでも、合わずにすぐに転職になっては意味がありません。

タクシードライバーに、特別な資格や経験は必要ありませんが、この仕事にも向いている人、残念ながら不向きな人がいます。

ここでは、タクシードライバーに向いている人の特徴について、解説します。

◆自己管理能力が備わっている人

何度も言うようですが、タクシードライバーは歩合制の仕事です。高収入を狙うためには、この歩合となる部分を頑張っていかなければなりません。そして1人行動が多くなるので、さぼっていても戒めてくれる人もいません。そのため自分で向上心をもち、努力できる人が向いています。

しかし、ただがむしゃらなだけではいけません。運転は想像以上に神経や体力を消耗するので、無理をすると判断力の低下を招き、事故につながることもあります。そのため休息も含めた自己管理能力が必要となります。

◆丁寧なコミュニケーションが図れる人

タクシーを利用するお客様は、千差万別。社会経験が浅いと、どのように会話すればいいのかわからないことがあってもおかしくありません。また新卒採用が増えてきているといっても、タクシー業界の平均年齢は50代と高いのが現実です。

50代の方々に負けないトーク力…は難しいので、丁寧なコミュニケーションを心掛け相手の気持ちを汲める人が求められます。

生活のための就職であっても、仕事をするなら夢をもってやりがいのある仕事に就きたいですよね。この記事を読んで、新卒でも仕事を頑張って高収入を狙いたい、自分にならできるかもしれない！そう思った方は、ぜひ1度タクシードライバーの求人を見てください。夢への第一歩は、行動することからはじまるのです。